HOME >>イベント(せ。), 関口知宏 >>薩摩川内市国際交流協会特別講演会 関口知宏とめぐる世界紀行
薩摩川内市国際交流協会特別講演会 関口知宏とめぐる世界紀行

お待たせしました(^^ヾ。またもやとてつもなく長い前置き(←そうなのか?)
のあとにお届けする久しぶりの講演会レポです。
今回もメモ書きと、かすかな記憶の中で書いているので
全くまとまりの無いものになっていますが、ご了承のほどを(^^;。
ていうか、時間が無くて上手くまとめられなかったので、
大まかな節目節目でタイトルを勝手につけさせていただきました。
コレで多少は読みやすくなるのではないかと(^^ヾ。
それでは以下をどうぞ↓
☆はじめに☆
今日は雨が降りました。
今まで講演会は10回を超えているが、雨が降った確立は9割を超えているという(笑)
海外ロケで行くときもいつも雨(^^;
仕事を終えて伊東へ帰るのもいつも雨(爆)
☆この5年間の旅☆
旅の経費が相当かかっていそう、とよく言われるが、
実際どのくらいかかっているのかは自分でも分らない(^^;。
今まで旅をしてきた中でどこが良かったか、ともよく言われるが、
やっぱり日本だという。その理由の1つにもこの雨が関係している。
いろんな国を訪ねていくうちに
どんどん「水」に注目されてしまう。
伊東に帰ると温泉がある。ここ鹿児島に着いても空港の近くは足湯だらけ、と
タクシーの運ちゃんに言われるくらい。日本は温泉万々歳である(笑)
でも自分は20歳くらいまではそんなの興味なかった。
昔は父親(言わずもがな関口宏(^^;)がしつこいくらい温泉に入っていくのを見て
「さっき入ったばかりだろ」なんて言ってたのが、
今では日本に帰ってきて入った温泉のありがたみがわかった。
日本の水の豊かさを思い知らされた。
というコトでこれまでの旅でどこが良かったか、と言われれば
日本。特に伊東、と言っている(笑)
その日本のどこに行っても色んな温泉があって、
例えば肩こりが治ったり。ところが外国へ行ったりするとそういうものが無い。
ヨーロッパの旅の頃はまだ良かったのだが、
地サポのロケに行った時などはもう過酷で、
パプアニューギニアに行った時には炎天下の中のロケでとても暑かった。
モンゴルの時には草原のど真ん中、逆に寒くて空気も乾いているので
何か飲みたいとかお風呂に入りたい、と思っていても何キロも歩いたところにしかない。
そうしたロケからの帰りで、飛行機で成田に近づいてきて窓から見えた雨粒を見て
涙をしたというくらいだった(^^;。
☆一個人の価値☆
中国の旅では中国に対する悪いイメージが無くなったと思う。
トイレに入ってて紙が無い、と言えば現地の人が紙を上げようとしてくれたけれども
手元に無かったのでわざわざ買いに行ってくれたりしてくれて、それに泣けた。
一個人で考えたら国のレベルで悪いイメージがあっても
自分たちと変わらないか、むしろそれ以上に良い人たちばかりである。
ソレが全部視聴者の目に入るのだから素晴らしいことだと思う。
どの国に行ってもその国の価値と言うのは、出会った人たちの素晴らしさに
その価値が上がっていくものである。その上に日本がある。・・・しかし、そこにいると分らない。
☆自我が見えない・自我を入れない現実☆
中国の石林という岩がごつごつとそびえ立っているところで、
家の中にも岩があって、中には二本も岩が家の中に立っていたりしてて
そこが面白いものだからその家の人が帰ってくるまで1時間くらい待ってて
「この二本ある岩の土地を選んで買ったのですか?」と聞いても「いいえ」
「選んだわけではなかったのですか?」と聞いても「いいえ、元々ありましたから」
「それじゃあ、家を建てるのに邪魔だったのでは?」と聞いても「いいえ、別に迷惑でもないし」
つまり、ただ岩がそこにある、という意識だけである。
何とも気の無い答えである。世界遺産の町なのに、である。
そこに住んでいると分らないのである。
ODAの活動を見ていても、他の国では困っている国に対して
例えばでっかい箱物を建てても自国の主張が入っていたりして
現地の人たちにとってはそれが使えないものであって、結果的に壊れても直すことが出来ない。
ところが日本の場合はまずその現地のことを学んでいき、
自分たちが帰ったあとでも、現地の人たちが壊れても直して使えるものにしていくという。
そのような謙虚な活動も我々日本人が知らないという。
東京から伊東へドライブとか行くとする。海が近いから景色が見えるステキなカフェとか探して
海の見えるところで、オシャレにかんぱーい♪とかしてみたいとする。
ところが一軒もそんなオシャレなカフェは無いのである(笑)
やっと出てきた、と思ったら「すかいらーく」で(爆)
しょうがないから入ってみた。
ところが、陸側と海側と席が分かれていて、そのうちの海側に「CLOSE」ってある。
そこで店員が「いらっしゃいませ。。。」とやる気無さそうに来たので聞いた。
「ここは地元の人が集まるの?それとも結構他から来たりするの?」と聞いても
「そんなのいちいち見てわかりませんけど。。。」
「普通に考えたら東京からいっぱい来るでしょう?海側閉めてどうするの?」と聞いても
「そんなに海が良いですか・・・?」
現地の人にとっては海は毎日見ているものだからである。
☆征服ゲームみたいな旅はしなかった☆
我々はなぜ旅に憧れるのかというと、行ってみたいと思ってたものに出会えた喜びとかあると思われるが、
さらに自分の心の奥の動機を見つめてみると、実はそうではないと気付かされたこの旅であった。
外国に行ってわかる自分を見つめなおせる。
中にはファインダー越しにしか旅をしていないんじゃないか、というような人もいる。
以前にも友人たちと旅行に出掛けたときにも、その友人の1人が常にビデオを回していた。
「肉眼で何も見てないじゃないか」と言っても「東京の彼女に見せてあげるから」と言う始末。
有名なものに会いに行った。地図を広げてココつぶした、みたいな。
ココにも行った。というノリでやるとそうなってしまう。
別に征服したって誰もほめてはくれない。
最初の動機は「テレビで見たココ行ってみたい」と確認をしに行くというものだと思う。
しかしソレだけで終わってしまうと、家に帰ってから「撮った写真どこ行ったっけ」
「どっか物置にしまっちゃった」という程度になってしまう。
自分がしてきたのはその逆のような旅をしてきた。
凱里に行った時に疲れたので川辺に座り込んでボ~ッとしてて、
カメラもよくそんなに「いつまで撮ってるのかな~」としてたけれども(笑)
その時はそんな気持ちしかなかったのだが、あとから帰ってビデオ見ていたら
先の草むらからおじいさんが脇からボ~ッと出てきて、「あ!ソレ撮ってたのか!」と知って(爆)
結構あのシーンは印象に残っているのではないだろうか。
万里の長城を目指して旅をしていたらああいう出会いは無かっただろう。
有名なところばかり行ってても、期待以上に凄かったと思えるコトはそんなに無いと思う。
先日行ったところでも、マーライオンを見に行きたいと同行したスタッフに聞いたら
「え?マーライオン行きたいのですか?」と言うから
「マーライオン見なかったらどこ見るの?」と言ったら、
「ソコは『世界三大ガッカリ』と言われているんですよ」と言うので(笑)
「そんなのあるんだ(^^;。んぢゃあ、ガッカリしに行ってみますか!」と行ったら
見事にガッカリしたという(爆)あれは海から見たほうが良いのだそうな。
☆江原(^^;体験☆
23歳のときに体験したこと。
ドラマの初出演を控えていたある晩に「いがれんだしんちぇん」という言葉が聞こえて、
ビックリして目が覚めた後ももう1回「いがれんだしんちぇん」と聞こえた。
・・・起きてますけど、今(笑)
錯覚とも夢とも違った不思議な体験をして、その言葉を調べた。
中国語で「一個人の新生」という・・・意味がよく分らなかった。
デビューを控えていたから、自分の新しい人生が始まる意味なのだと、その当時は思っていた。
そしてその声は誰が言ってたのだろうか。
仕事の中で、中国が舞台のドラマの撮影をしていた時に
スタッフの通訳の人にその言葉の意味を聞いてみた。
「・・・ソレ、あなた聞いたですか?、あなた中国語分るですか?」と。
「いや、分らないです。夢で聞きました」と答えて、
「この言葉、今の言葉違います。屏風とかに書く昔の言葉です。」と言われた。
・・・古代人だろうか?
そして、中国の鉄旅に出かける前にもう1つの言葉があることを知った。
同じ発音で「一個人の心声」という意味の言葉もあった。
ソレを知ってこの中国の旅も意味があって行くことになったのだと感じるようになった。
☆「一個人」の本当の意味とは?☆
確かにこの「しんちぇん」と読む「新生」と「心声」との言葉で思い当たる出来事は
これまでにたくさん起こっていた。
しかし、この上の言葉「一個人」は枕詞だとこれまでずっと思っていたのだった。
自分自身のコトだと思って深く考えていなかった。
それが、中国の旅から帰ってきて、実はこの「一個人」も重要なコトだったのだと思わされた。
以前は旅に出たいと思わなかったほどの出不精だった。
それが、不思議なきっかけで旅の番組に出るようになっていた。
でも結果的に視聴者からの反響が大きかったのも事実である。
その事実は、自分が自然体で旅をしてきたのもあるが、
周りに接した人たちも自然に接してくれていたのもあった。
つまり、旅人も出会った人もそして番組を見ていた視聴者も「一個人」として旅を体験できたコトあると。
そう思うと、この「一個人」も重要だったのだと思うようになった。
旅の出来事でも不思議な体験だった。
ギリシャで見た「リベルラ」も、事前に取材したロケ班にほめていたら、
「リベルラは取材したときは見てません」と言われたり。
そのギリシャの旅の前に茶色かった髪の毛を黒く染めようとして、
グラデーションがかかった黒にしようと考えた結果、
ギリシャのイメージの深い青にしようと染め直していた。
・・・今から考えるとどこからそんなイメージがしたのだろう、と不思議なのだが。
そしたら同じ深い青色のリベルラと出会ってしまう。
そんな髪の毛を染めたからと言う本当に他の人には関係ない一個人的な奇跡が起こったのが
放送後その反響が大きかった。何故?
それは番組を見ていた視聴者も「一個人」であると。
自分の体験したことと同じ経験をしたと言うのでなくて、
それに類する経験をしていたから、「この旅の番組はちょっと違う」と思われたのかもしれない。
「一個人的な旅」の番組というのが答えだったのではないか、と。
自然にありのまま画面に出せる番組はこの鉄道の一連の旅だけである。
こういった番組は普通テレビではありえない。
でも何故それが出来ちゃったのか。
それこそその「江原体験」をしてしてきたという意味があったからなのかもしれない。
それ以外の理由は未だに分らない。
☆「一個人の心声」に向けられた本当の理由☆
しかしただ1つ言えるのは、この体験の中で出てきた「声の主」・・・。
この「声の主」は自分だけに向けられたものではない、と。
一個人で出来る国際交流をして欲しかったのではないかと。
自分は当時はそんな気も無かった。
一個人が自然に旅をしていくと何が起こるのか、一種の実験だったのでは無いか。
中国の旅を番組を通して、自分も視聴者も体験できた。
そこへ四川の大地震が起こった。ソレを見て心の中で何か起こっているだろう?
「あの時、関口さんと会ったあの人はどうしているんだろうか。」
もしこの中国の鉄道の旅が無かったら、そんな心配をすることは無かっただろう。
これからは我々一個人的な国際交流をしなければならない時が来ていると思う。
そんなコトも知らずにこの「声の主」が連れてきたものだと感じている。
一個人なことを抜きにして国際交流は出来ないと思う。
食べること1つに対してもその材料が世界中から来てると言うことを考えても
それが国際交流になっている。
☆さいごに☆
これからの今後の目標としては、まだこの体験の続きの話があるので
それが皆さんに分るメッセージになるまで理解できるようにしていきたい。
一個人の正体というのは実に不可解なことである。
春の旅で俳句を書いたり、スペインの旅でスペインの曲を書いたり、
そんなことは今までの自分では出来なかったことばかりである。
今この場で書いてみて、と言われても出来ない。
自分の知らない本心にあるもの、自分の中の宝箱を引き出すのと受信をする。
旅で出会った周りの人がその気配を感じてくれたから、その宝箱を引き出してくれる。
それで、自分に気軽に話しかけてくれたからなのだと思っている。
それは、その人たちの中にも宝箱が眠っているからだろう。
そして、ソレを受け止めてくれた視聴者の方も、それぞれに色んな宝箱があるからだろう。
一度自分に絶望してしまったことがあって、それから鉄道の旅が始まった。
絶望して「ゼロ」になった時に初めて見えてくる「もう1人の自分」がその宝箱なのである。
そして、そのもう1人の自分が旅人としてずっと続いている。
旅が嫌いだったかつての自分と違う、もう1人の自分である。
そして、旅に出る方も、旅に出たいと思わない方も、
国際交流をしたい方も、その気は無い方も(笑)
一個人の中には宝箱が眠っているという人間観が必要なのだと言うことをメッセージとして
今回の講演を終わらせていただきます。
・・・とこんな感じで講演会は無事に行われたのでありました(_ _)。
長くなってしまったので、コレ以外の講演会中のコトの顛末に関しては
また後日、というコトで(^^ヾ。
んまあまだ残りの旅のレポも残っているので(^^;、続きをお楽しみに~☆
投稿者: すさずま 日時: 2008年06月12日 21:22 | パーマリンク |TOPページへ ▲画面上へ
|
コメント (7)
講演会レポ、乙でした‥!m(_ _)m
タダで講演きけて得した気分‥♪
今回も、深ぁ~いお話だったのですねぇ‥‥
各項目毎にまとめてあって、わかりやすかったですよ(^^)
宝箱‥そうかぁ‥それで最近こんなにでかく、、、(爆)
つづきのレポも、楽しみにしてるです(^^)
Posted by: ゆのん | 2008年06月13日 12:40
日時: : 2008年06月13日 12:40
そぉです、宝箱の中ががいっぱい増えて、あのように肥えてしまって・・・(爆)
んまあ今回は有料だったのですが、この辺りは運営費などで
ほとんど採算取れないんでしょうねぇ(^^ヾ。
続きは・・・どうしようかな(おひ)
Posted by: すさずま@仕事中 | 2008年06月13日 15:04
日時: : 2008年06月13日 15:04
ホントに、タダで講演聴いたようなお得感¥♪ ありがとうございます!
一視聴者の私にとっても、一連の旅は、自分の中の宝箱が開いた感があり、今でもその宝石が手中にあるもの(すさずまさんやみなさんたちとお話できるのもそのひとつです、私にとっては)、「他のことでは、こうはうまくいくまい」と思えるほど、関口さんの旅番組でしかなしえなかったことや私的な思いが、幻の宝石となりつつあるもの、さまざまで、かなり感慨深く拝読いたしました(^^)
でも、もう一人の自分という名の宝箱は、未だ居眠りで起きる気配なし、です。パンドラの箱か、玉手箱かもしれないので、起こさないほうがいいかも(笑)
「心声」の続きの話、聞きたいですね。それにしてもほんとに関口さん、深~いですね、箱が(^^)
Posted by: 明覚の猫 | 2008年06月13日 17:29
日時: : 2008年06月13日 17:29
おみやげレポありがとうございます!!
続きもぜひぜひ、おねがいしま~す。
Posted by: まりちな | 2008年06月13日 17:43
日時: : 2008年06月13日 17:43
すーさん、講演会内容ありがとうございます。
続きもお願いします。
言葉にできない感動でした。(その日は、朝からブルーでした。エコトレ雑音だらけで、アンテナ振り回そうが何しようが、ザリザリザりで、泣き崩れてしまい、憂鬱でした。地方にも放送希望です!関東オンリーは、ズルーイ!!)
Posted by: ばんび@宝箱の中身は、たぶん・・・(´Д`) | 2008年06月13日 19:29
日時: : 2008年06月13日 19:29
せ。も言ってました。その「宝箱」を開けるのは簡単ではない、と。
それを開けるのは一度「絶望」するまで自分が落ち込まないと
出てこないものだと(^^;。
んまあ、確かに玉手箱だったりするとイヤですよねぇ(笑)
そんなタイヘンなことをせ。はこれまでも、そしてこれからもしていくのでしょうね(^-^)。
Posted by: すさずま | 2008年06月13日 19:42
日時: : 2008年06月13日 19:42
すーさん御礼が遅くなってしまいましたが、とっても詳しいレポートありがとうございました。読んでいるうちに知らずに関口さんの声がそのまま聴こえてきた気がしました。
こういった講演会全国で是非方ってほしいなって思います。もちろん私の住む松本にも来てほしいな~。(なさそう(>_<))
どこかで私も生の講演会聞きたいです。
旅のレポートも楽しみによまさせてもらいますね!!お疲れ様でした。
Posted by: yukimi | 2008年06月16日 22:45
日時: : 2008年06月16日 22:45